相続登記をする際、多くの人が専門家(司法書士)に相談します。
相続の話し合いが終わった「後」に相談するケースが多いようです。
逆に、相続の話し合いの「前」に、専門家に相談される場合もあります。
「相続の話し合いをする前」に専門家に相談するメリットはなんでしょうか?
1. 相続人の確定
誰が相続人なのかを先に確定させることができます。
話し合いをした後に他に相続人がいることが判明してしまうと、相続のやり直しになるケースも少なくありません。
そのため、話し合い前に専門家に依頼し、相続人を確定させておくことで、スムーズな話し合いが可能になります。
後から
「相続人の1人と話していなかった」
「話はしたけど相続人ではなかった」
という事態を防ぐためにも、事前の確定をお勧めします。
2. 相続分の確認
法定相続分(民法で決まっている相続分の目安)で相続する場合、相続人全員の持ち分を確認する必要があります。
相続においては、亡くなられた順番等によって相続分が変動します。
「間違った」法定相続分で他の相続人に了解を得たとしても、正しい法定相続分では納得されないかもしれません。
そのため、話し合いの後に、持ち分が間違っていたことが分かった場合、争いになる可能性もあります。
3. 遺産分割協議のアドバイス
一般的に、遺産分割協議をする機会は多くありません。
そのため、どのように協議を進めれば良いのか、相続人にどのように話せば良いのか迷うことも多いでしょう。
- 他の相続人に最初に相談する際、どのように切り出せば良いのか?
- 相続人全員が集まる必要があるのか?
- 話し合いの際に注意すべき点は?
このような疑問に対しても、専門家は豊富な事例に基づいたアドバイスを提供してくれます。
4. 財産目録の作成
遺産を分ける際、細かい調整が必要になることがあります。
財産の内訳がわからないと、話し合いが進まないケースも少なくありません。
最初に遺産の目録を作成しておくことをお勧めします。目録があれば、不動産、預貯金、その他の財産を明確に把握できます。
財産目録を前提情報として話し合いを進めることで、スムーズな合意形成につながります。
専門家への相談
上記の相談は、弁護士や司法書士などの専門家が対応しています。
ただし、専門家によっては、事前のアドバイスを行っていない場合もあるため、注意が必要です。
事前に電話などで確認し、アドバイスを受けられるようであれば、積極的に活用しましょう。
専門家のサポートは、話し合いをスムーズに進めるための重要なポイントとなります。