相続の準備と聞くと、多くの方がまず「遺言書」をイメージされるのではないでしょうか。
確かに、遺言書は相続において非常に強力な効果を発揮します。
しかし、同時に「遺言書を書くのはハードルが高い」と感じている方もいらっしゃるでしょう。
実際は、遺言書を書かなくても、相続の準備はできます。
大切なのは、残されるご家族のために「今できること」を始めることです。
なぜ遺言書は「強力」なのか?
遺言書が推奨されるのには明確な理由があります。遺言書があれば、その後の遺産分割協議(相続人同士の話し合い)が不要になることが多いです。
誰にどの財産を相続させるかを明確に指定できるためです。
また、「遺言執行者」を指定しておけば、相続手続きが簡単になります。
預貯金の解約や不動産の名義変更などをスムーズに進められるため、相続人の負担を大きく軽減できます。
遺言書作成の「ハードル」
とはいえ、遺言書には法的に厳格な要件があり、作成は簡単ではありません。「今日作ろう」と思い立って、すぐに完成させられるものではないのです。
特に、法的な不備がないよう「公正証書遺言」を作成する場合は、公証人役場での手続きや事前の準備が必要となり、時間も手間もかかります。
遺言書以外に「今すぐできる」相続準備
では、遺言書を書かない場合、どのような準備ができるのでしょうか。相続人の助けになる、具体的な準備をご紹介します。
1. 財産の「見える化」
通帳や保険証券、不動産の権利証などを一カ所にまとめておきましょう。どこに何があるか分かるだけでも、相続人の手続きは格段に楽になります。
2. エンディングノートの活用
法的な効力はありませんが、エンディングノートは非常に有用です。自分の希望や、財産以外の情報(例:連絡してほしい友人、ペットのことなど)を書き留めておきましょう。
3. 家族への意思伝達
元気なうちに、自分の希望や考えを家族に話しておくことも大切です。直接話し合うことで、万が一の際の手続きや話し合いの助けとなります。
まとめ:まずは「整理」から始めよう
遺言書がなくても、こうした準備を進めることで、残されたご家族の負担を減らすことができます。
まずは手近なところから、財産の整理や情報のとりまとめを始めてみてはいかがでしょうか。
そうした準備を進める中で、最終的に「やはり遺言書も残しておこう」と考えるきっかけになるかもしれません。
